ここはキャベツ畑
嬬恋という地名を聞いたことはありますか?
つま恋といえば、
『吉田拓郎・かぐや姫 コンサート インつま恋』を思い出しますが、
<つま恋>は静岡県。<嬬恋>は長野県なのです。
こっちは高原キャベツで有名な嬬恋村です。
あの山の向こうが長野県。
群馬県・草津から、長野県・上田までは二時間弱で行かれる距離です。
山をひとやま超えれば、
MOURI の実家から私の実家 ( のような土地 ) に行けます。
近い上、道なりが美しいコースなので、どちらかの実家に用事がある時は、
ついでにもうひとつの方にも寄るのが常となりました。
今回は、上田に行っても特別することはありません。
母の見舞いと、医療・介護のスタッフの方々との話し合いくらいかな。
病室に長く居ても患者が疲れてしまうので、1日1時間程度。
「明日また来るね」と言って、常宿に引き上げます。
で。
荷物を置いたら、またしても寝ずの甚八に急行。
なんだろね飽きないんです「寝ずの甚八」さん。
あら、今日のお通しは火鉢じゃないんだ。
「すみません、今日は炭が切れてしまったので」
よろしいことよ。冷たい茶わん蒸し 大好きですから。
ここに来ると必ずたのむものシリーズ その一
馬刺し ( 赤身 )
何回も通っていると、食べたことがあるメニューが多くなる (*´∇`*)
刺身は、、、すずきだったかな
ここに来ると必ずたのむものシリーズ その二
信州白鶏の黒胡椒焼き
あれ? いつもよりペッタリしてる。
「ペッタリ」って変ですけど、そういう感じなの。
ふっくらと焼き上がっていない感じは、もしかしたらさっき言ってた炭の問題?
信州白鶏自体はいつものように非常に美味しいんですが、
焼き上がりの感じが違うので、備長炭ではないのかなと思ってしまいました。
日本酒は冷。
これは何杯目のだろう、銘柄もわすれた。←ひどい。でもおいしい。
昨日からの飽食 ( 暴飲暴食 ) で、あまりお腹が空いてないのか、
注文はいつもより少ないかも。。。
でも、〆にこれが気になって注文しました。
明太子クリームうどん
わわわわわっ! これおいしい!
明太子を牛乳 ( 生クリームも入ってるかも ) で伸ばしたスープに、
細めのうどんと、あさつき、のり、絶品ですわ。
先日「本屋さんのダイアナ」を読んでた時に、
主人公ダイアナのお母さんのティアラが話ししてたのを思い出した。
「起きろよお~~。つか、腹へったっしょ? <つるとんたん>いくべ。
明太子クリームうどん、マジうまいから、あんたも頼みなよ。
マジおすすめ。ここからすぐだから」
いつものティアラのがらがら声におもわず耳をふさぐ。
引っ張られるようにして店を後にして、区役所通りを歩いて<つるとんたん>を目指した。
何やら怪しげな地下の店では、仕事終わりとおぼしきホストやホステス風の男女が大きな丼に頭を突っ込むようにして、うどんをすすっている。ダイアナはメニューを見て、極力シンプルなものを指さした。
「わたし、普通のきつねうどんでいい」
「はあ? <つるとんたん>に来てクリーム系いかないとか、マジありえないし。
なんか、あんたの方がババアみたいじゃーん。ウケる。」
このシーンが好きでねぇ。
ティアラというのは源氏名で、女手ひとりで娘を育てるんですが、
中学生の娘がいるとは思えないほどイケイケのネエちゃんなんです。
まあ、このセリフでおわかりでしょうが。。。
そんなティアラに育てられたダイアナの方は、しっかりして地味な子なんです。
ところが、ティアラにはティアラの事情があった。
⤴ これ以上は、ネタバレになりますから書きませんが、面白い小説でした。
で。
本に出て来る<つるとんたん>。
私もずっとずっと気になっているのにまだ行ったことがなく。
バブルの頃から六本木にある店には、有名人が通いまくって有名になった店です。
ティアラが言うように、この店の売りはクリーム系のようで、一度は食べてみたいと思ってまして、、、
数年前、新宿区役所通りにある<つるとんたん>に昼間行ったら、
とても怪しげな店構えで、、、入る気がせずUターンしてしまった。
多分、夜の方が入りやすいんでしょう。
昼の光では、店先が薄汚れたように、私には見えたんです。
それ以来、ずっと行けていない店なんですが、
<つるとんたん>で美味しいとなれば、他店でも真似するようで、
今ではあちこちの店で、明太子クリームうどんを出すようになった。
寝ずの甚八さんも、たぶんそんな流れなんでしょう。
でも。
これが美味しいのなんのって。
絶対にこの味を忘れないど。
家で作ってみると決めました、味を忘れない内に。
みなさまの中で、信州上田にいらっしゃるご予定の方はそうはいないと思いますが、
もしいらっしゃることがあったら、本当に「寝ずの甚八」はおススメです。
そして。
〆にはこの、明太子クリームうどんをご賞味くださりませ。