Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

沈下橋~カゲロウの羽

 

沈下橋のことを思っていた矢先、あるドラマに釘付けになりました。

つけっ放しにしていたテレビの、見るともなし見ていた画面に、沈下橋が映し出されたからです。

 

『カゲロウの羽』というドラマでした。読書をし《ながら》見ていた為、前半部分がおざなりだったのが悔やまれます。再放送のようでしたが、なんとも心に染みるドラマでした。

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主役の女優さんは、失礼ながらお初見の方。

マナカナちゃんを少し老けさせてようなお顔立ち。

地味な印象ながら、ニュアンスのある女優さんでした。

お父さん役は石橋蓮司さん、近所のおばちゃん役は角替和枝さん、幼馴染の青年役に荒川良々さん。


その他は、地元の俳優さんらしき方々がキャスティングされていて、地元局制作だろうと思いました。

ズバリ! “高知放送局 開局80周年記念ドラマ”でした

【物語】

高知県仁淀川を舞台に、幸せの大きさに自分で限界を設けてきた女性の葛藤を描く、人間ドラマです。


主人公・小夜子は栄養士として近所の小学校で働いている、42歳の独身女性。

父は、和紙漉き職人。

 

ある日、子持ちの医師と縁談をするが、見合いの席でひょんなことから子供を預ることになる。

少年を交え父娘 3人の不器用な共同生活が始まるという展開。

 

【カゲロウの羽とは】

この地域で作られる「土佐典具帖紙」という和紙が、薄くて均一で繊維の美しいことから“カゲロウの羽”と称されているそうです。ドラマでは、和紙 “ カゲロウの羽 ”と、仁淀川にかかる “ 沈下橋 ” が、大きな役を果たします。

 

ラストで、少年が小夜子の父から贈られた “ カゲロウの羽 ” を風に飛ばされ。

それを追いかけて沈下橋から落ちそうになるのを小夜子が助けるという場面があります。

少年を抱きしめた瞬間、小夜子は長年閉ざされていた心の檻から解放されていくのですが、

その様子が静かなタッチでありながら、力強く描かれています。

再再放送をして貰えないかと願う作品です。



【和紙漉き 東予市の思い出】

《紙漉き》には私も思い出があります。

22歳の夏休みに宰ちゃんのという友達の実家を拠点にして四国旅行をしました。

彼の家は、東予市で古くから和紙を漉いている職人さんのお家でした。

大きな母屋の隣りに作業場があり、お父さんが、和紙づくりを見せてくれました。

 

冷たい流水を使う和紙作りは、体が冷える過酷な作業。

紙を漉くのには集中力が要る ということも、実際に見せていただくまで分りませんでした。

ドラマのお父さんが、奥さん以外の出入りを許さなかったのも頷けます。

 

簀桁(すげた) という紙を漉く容器は、常に水平に保たなければ、左右の紙の厚さが変ってしまいます。

前後左右に簀桁を動かす時も、一定の早さ(これを調子といいます)で動かさないと、

ダマが出来てしまうとのこと。

この作業を何回も何回も行います。


一枚の和紙が完成するまで大変な作業をしなければいけないことに触れ、吃驚しました。

手漉きの和紙は日用品ではなく、正に芸術品だと感動したことを、30数年ぶりに思い出しました。 

 

 

追記)

2021年にこの記事を更新しようとしたところ、YouTubeで動画を4本見つけました。

4番目が見当たらないので、ストーリーの一番大事なところがわからないのが残念ですが、

貼付しておこうと思います。

 

 

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