Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

棗 ( なつめ ) 保護しました!!!

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行方がわからなくなっていた棗 ( なつめ ) でしたが、無事保護できました。

10日ぶりのことでした。

今回は、棗 ( なつめ ) 脱走から救出までのお話。

 

そもそも なんで逃げたか

棗 ( なつめ ) は、とても臆病な四歳児のオス猫です。

性格が穏やかであどけない容貌で皆から可愛がられていましたが、

里親になりたいという女性がいて、貰われることになりました。

 

立候補したH・Kさんは、旦那様と二人暮らし。

棗を向かい入れるにあたって、家の整理をしなければならないとのことでした。

6か月後、ようやく棗を迎える日がやってきました。

彼女の家に連れていく前に病院に寄り、虫下しや検査をしてもらうことになり、

なつめはハーネスを付けられ、キャリーバックに入れられました。

 

棗が脱走した

怖がりの棗はキャリーバックの中でずっと暴れていたそうです。

ガタガタガタ。

キャリーバックのチャックが少しずつ開いてしまったようで

病院まであと一歩という所、棗は扉をこじ開けて逃げ出したのだそうです。

 

報告を受けたゆうじ君が、棗が逃げたという場所まで駆けつけました。

一番心配したのは、ハーネスがどこかに巻き付いて動けなくなることでした。

30分後、現場の近くの路地に棗はいたそうです、怒った顔をして。

幸いハーネスは取れていたのですが、棗はぷんぷん怒った様子で、彼をふりきって逃げました。

ハーネスをつけたのも、キャリーバックに入れたのもゆうじ君だったからです。

 

捜索が始まりました

棗を可愛がっていた人たちが捜索に乗り出しました。

まず作ったのは、チラシ

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いなくなった場所の電信柱にチラシを貼りました。

ご近所にチラシを配ったりもしました。

 

H・Kさんの電話番号を私は知りません。

急ぎの作業だったので、チラシの連絡先は私になりました。

 

チラシを貼って、2日目

「写真の猫ちゃんを見ました。いなくなったという場所に今日もいますよ。

 お昼に日向ぼっこをしていました」

情報提供のありがたいお電話をいただきました。

すぐさまカリカリを持って探しにいきました。

 

棗がいなくなった場所はとても入り組んでいて、民家と民家の間は人が通れる隙間はありません。

棗にとっては安心できる隠れ場所が沢山ある。

臆病が功を奏して、遠くまで行かなかったのは幸いでした。

 

聞きなれた私の鈴の音を聞き、棗が出てきてくれました

「なっちゃん、なっちゃんおいで、おいで、怖くないよ」

人気のない暗い駐車場の真ん中に座り込み、

持ってきたカリカリを少しずつ与えながら、メンバーに電話。

 

H・Kさんには佐藤くん ( 仮名 ) から電話してもらうことにしました。

「怖かったね、寒かったね、もう少しだからね。H子さん来てくれるよ」

棗を抱きしめて、彼女の到着を待ちました。

カリカリ以外に何も手にしていなかったのは不覚です。

抱きしめていたものの、車の音に驚いた棗は、彼女の到着を待たず、

また逃げ出してしまいました。

 

やって来たのは、佐藤くんでした

佐藤くんには、寸でのところで逃げられてしまったことを伝えました。

「大丈夫ですよ、ここにまだいてくれるとわかっただけでも良かったです。

 明日からまた探しましょう」

今日の捜索は終了することにしました。

 

その時ちょっと思ったのです、H・Kさんは何故来なかったのか。。。

 

有志の捜索が続きました。

棗を可愛がっていた人がこんなにも沢山いたのかと驚きでした。

彼らは、仕事や学校の合間を見つけてチラシを配ったり、

カリカリをもって見回ったりし続けました。

 

有志の中にはつわものがいました。

自転車で20キロかけて立川にある猫返り神社までお参りに行くというF嬢。

F嬢は、つい最近飼い猫を亡くし辛い思いをしていたそうです。

H・Kさんが同じ悲しい思いをしないようにと手伝ってくれていたのです。

 

F嬢が有給を取り捜索に行くという晩。

彼女の装備は万全でした。

首輪、洗濯ネット、カリカリに、チラシに、またたびまで持参しています。

 

夜10時、私も現場に合流

前回逃げられた駐車場で、

「棗」「なっちゃん」と鈴を鳴らしながら呼びかけると小さな声がした。

車の下になんか白いものがいて「ひゅんひゅん」言っている。

棗でした。

以前は飛んで出てきてくれたけど、今回はとても警戒しています。

でも、時間をかければ近づける気がしました。

 

地べたにしゃがみ込み、持っていたカリカリをほんの数粒、目の前に置きました。

たらふく食べさせては、また逃げられると思ったからです。

またたびも少しまいてみました。

そうして、佐藤君たちに電話。

「すぐ行きます、どこですか?」

「前と同じ駐車場」

それだけ伝えて、棗をあやしながらカリカリをまた数粒。

警戒していた棗が、少しずつ近づいてきました。

でもここで手を出してはまた逃げられてしまう。

棗に触れるのはやめ、数粒づつカリカリを与え続けました。

 

佐藤くん到着

彼も姿勢を低くして、棗を驚かせないように背後から近づきました。

棗を挟んで前後に座り、あやし続けました。

ようやく警戒を解いた棗を、佐藤くんが抱きしめました。

 

でも。。ふたりとも。。。

抱きしめたのはいいが、二人とも丸腰です。

首輪や洗濯ネットを持っているF嬢はどこにいるのかな。

彼女は食事休憩中で、すぐに戻ってくれることになりました。

洗濯ネットを持っているF嬢が戻られるまで、とても長く心細く感じました。

彼女が到着。

棗の気を引きながら首輪を装着。

暴れだす一瞬のすきに、棗を洗濯ネットに入れました。

 

徒歩で古巣に向かいます

佐藤くん抱える洗濯ネットの中で、棗は身を固くしながらもがきます。

F嬢と私は、棗に声をかけ続けます。

「もう少しだよ棗。帰ろうね。

 グレゴリーもみんな心配して待ってるんだよ」

 

大きな通りをさけ、古巣に近づきました。

「着いたら、とりあえず棗をリリースしましょう」

棗を出してやると飛んで逃げていきました。

洗濯ネットと血だらけの佐藤くんを残して。。。

 

棗が逃げ出した場所の電信柱に貼りました

 

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上は「見つかりました」のチラシ。

あらあら、ワードから画像に変換した時に、

」が「?」に代わってしまったようですが。

「迷いネコを探しています」のチラシだけ見た人は、心を痛めていらっしゃるでしょう。

お騒がせをしたのだから、見つかったということも伝えたいと思いました。

 

優しい方々に囲まれて 

今回、沢山の方々の協力で奇跡がおきました。

棗が逃げ出した場所は遠く、とても猫力で帰れません。

色々な人の情報や、見回りがあって棗は帰還が出来ました。

 

心無い一言に驚く

ここまで読んでくださってお気づきでしょうか、H・Kさんがどうしていたのか。

彼女は捜索には一切かかわりを持たないどころか、他人事の態度で終始しました。

 

しかも、彼女の口をついて出た言葉はこうでした。

(棗も見つからないし) 犬でも買おうかな

みんなで懸命に探している最中なのに。。。

棗の飼い主になろうという当人の言葉がこれでした。

言葉を失いました。

 

見つかっても H・Kさんには渡さないでほしい

一連の彼女の言動を見聞きした人たちは、こんな風に言い出しました。

「たとえ棗が見つかっても、H子さんには渡さないで欲しい」

「本人はもう棗のことをなんとも思っていないのだから、

 見つかったとしても、知らせる必要はない」

当然の感情だと思いました。

 

彼女は棗がいなくなっても、なんとも思っていなかったのか。

後に彼女は周囲の人にこんなことを言いました。

 『私ね、自分に正直に生きたいの』

 

H子さん、どうぞ自由奔放に生きてください。

だけど、あなたに動物を飼う資格はない。

二度と棗に近づかないでほしい。

出来たら、犬も飼わないで貰いたい。

これ以上、もの言えぬ可哀想な動物を増やしてほしくはないからです。 

 

  • kame710kame710さん。
  • ブックマークコメント、ありがとうございました。
  • いつになく怒った記事を書いてしまいました。
  • ナツメが見つかったこともお知らせするには経緯を書かないと、、と思ったら、
  • こんなに長くなってしまいました。
  • あまり愉快な話ではなかったですよね。
  • ごめんなさい。
  • でも、皆さんに賛同いただき、ほっとしました。
  • 私はどうも、動物が可哀想な目に合うとヒートアップしてしまうのです。
  • 困ったもので。。
  • 棗も今は元気で野山 ( ? ) を駆け回っています。
  • 「地域猫でいるよりも、家猫として寒くない環境で暮らさせてあげたい」
  • そう思ったのが今回の里子騒動のキッカケでした。
  • でも、こんなことなら地域猫でいる方が幸せなのかもしれません。
  • 他の猫たちも、棗が帰ってきて嬉しそうですし(笑)
  • この度は、沢山のコメント本当にありがとうございました。
  • こんなに多くの方々に心配いただいて、棗は果報者です。
  • どうもありがとうございました。